OSTEOPOROSIS骨粗しょう症

日本に約1,300万人の患者様がいると推計されており、高齢女性の2人に1人、高齢男性の6人に1人といわれています。 骨粗しょう症による骨折は痛みだけでなく、生活の質や健康寿命、生命予後にも悪影響を及ぼします。骨折や転倒は要介護、寝たきりの原因の代表であり、患者様のみでなくご家族の負担にもなることから、いかに骨折を予防するかは社会的にも重要な課題となっています。しかし、この病名で通院されている多くの方は、大腿骨頸部骨折や椎体圧迫骨折といったいわゆる老人性骨折後に治療を開始されているケースが殆どです。骨密度が若年者比較(YAM)70%を下回った場合には、骨粗しょう症という診断になりますが、実際には80%を下回った少し低下した状態(=骨量減少)から骨折の確率は増えていることが知られています。折れてから治療するのではなく、折れる前の予防が重要です。

骨粗しょう症治療薬の種類と推奨度

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版より

当院の骨粗鬆症治療の特色について

全身骨密度測定器DXAの導入

ガイドラインや診断基準では、骨密度測定はDXA法(二重エネルギーエックス線吸収測定法)による腰椎、大腿骨近位部の骨密度測定が原則とされています。骨粗しょう症性骨折の中でも大腿骨近位部骨折と椎体骨折は生命予後に関わる重要な骨折であることからも、腰椎と大腿骨の骨密度測定を行うことがゴールドスタンダードとなっています。現在骨粗しょう症治療を行っている多くの診療所では簡易的に測定される検査機器として、手首や指先の骨密度を測定し全身の骨密度検査として代用することが行われていますが、実際には骨の組成は部位によって大きく異なることから大腿骨や脊椎の正確な骨密度測定を行うことが治療薬の選択に、そして治療後の判定において大切です。当院では全身骨密度測定器DXAの導入し、より厳密な治療選択と効果判定が可能です。

骨密度検査機器の紹介

さらに運動機能を維持して転倒予防に努めることも必要で、これらは投薬だけではなく日頃の運動がかなり重要です。骨折予防につながる運動指導、そして強い骨を作るための栄養方法などを指導させて頂きます。

質問表を用いた骨折リスクの予測、血液検査でビタミンD、骨代謝マーカーの測定を行いより専門的なアプローチでの骨粗しょう症薬の選択を行います。