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2022.01.15新型コロナウィルスワクチン接種について

こんにちは、院長の仁科です。

タイトルにありますように当院でも新型コロナウィルスワクチン接種を2月1日より予定しております。

当院での実施時間や予約方法に関してはコチラのページをご参照ください。診療時間内に実施するキャパシティーがないため診療時間外での時間指定をさせて頂くことをご了承下さい。

 

現在ニュースなどで報告されておりますように、PCR検査等で陽性と診断される患者様が多く、そのほとんどが「オミクロン株」のようです。これまで第1~5波を病院勤務時代に経験しておりましたが、今回は診療所で働きながら第6波に直面し、より一層の緊張感をもって日々診療に従事しております。

しかし今回の大流行(第6波)、前回の第5波を冷静に感染者数や重傷者数を見ておりますと第1~4波との大きな違いを感じておりませんでしょうか?第4波のときに私も重症患者の診療を担当しましたが、当時とは全く様子が異なっているように感じます。「新型コロナウィルス自体の弱毒化」「ワクチン接種による重症化予防」「ワクチン未接種の若年層の感染増加」「検査数が増え診断されていなかった陽性者も診断されるようになった」等々の理由が予想されますが、重症者の割合が大きく異なっているのです。実際に、第5波では新規感染者数に対する重症患者数は著明に減っておりました。そして現在の第6波でもその傾向はより一層強いようです。現状ほど感染者数が多いにもかかわらず、今現在近隣病院でも重症患者の入院はほとんどいないようです。

感染者数の推移はコチラから

 

また今回のような新規株へも一定の効果が得られると予想されますので、個人的にもワクチンの追加接種は必要性が高いと判断しております。

各案内からご覧になっている方も多いことかと思いますが、尼崎市の3回目接種についてはファイザー社製とモデルナ社製のワクチンが使用されるようです。世論調査からは、「1回目で打ったものと同じもので」という理由から、ファイザー社製を希望される方が多いようです。現時点で、私としてもどちらを推奨すべきかは結論は出せていません。以下の判断材料があるかと思っています。

・1回目と同じだと予想がつきやすいので安心

・交差接種の方がより広い株への免疫が期待される

・モデルナ社製は1,2回目の半量接種でいいので注射部位の痛みや発熱などの副反応が軽減される

などなど、コレらは「予想」の範疇を超えません。

例年冬にはインフルエンザが流行していましたが、この2年間は全く流行していません。しかし新型コロナウィルス感染症は繰り返し流行しています。多くの人がマスクをつけ、手洗いやアルコール消毒をしているにも関わらずです。それだけ新型コロナウィルスの感染力は強いということでしょう。おそらく、今回の追加接種を行っても完全に流行を止められるものではないんでしょう。しかしながら第5波、第6波の流れをみますと重症化を予防し、急性期病院の病床逼迫を防止できることは大いに期待できます。つまり注射の目的は「感染予防」ではなく、「重症化予防」です。ワクチン注射後の副反応(発熱、注射部位の痛み、全身倦怠感など)はもちろん嫌なものです。私自身3回目のワクチン接種を行った翌日はぐったりしておりました。しかし、現在安心して診療に従事できていることはワクチン開発をしてくれた研究者、製薬メーカーの方々にとても感謝しております。