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下痢が2週間以上続く…過敏性腸症候群だけ?慢性下痢の原因と検査の考え方
尼崎市立花駅前のにしな内科で、消化器内科・内視鏡診療を担当している副院長の鍋嶋克敏です。
下痢が数日で治ることは多い一方、2週間以上続く下痢は「感染以外」の原因も含めて整理する必要があります。
慢性化すると生活の質が下がり、体重減少や栄養状態の悪化につながることもあるため、鑑別のポイントを解説します。

慢性下痢で考える主な原因
慢性下痢の原因は幅広く、次のようなものがあります。
- 過敏性腸症候群(IBS)
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)
- 薬剤性(抗菌薬、糖尿病薬、制酸薬、下剤など)
- 乳糖不耐症などの食事関連
- 胆汁酸性下痢、吸収不良
- 甲状腺機能亢進などの内分泌疾患 など
「ストレスだと思っていたら炎症性腸疾患だった」「薬を変えたら改善した」など、原因は一つとは限りません。
受診を急ぐサイン(レッドフラッグ)
次の所見がある場合は、IBSだけで片付けず、精査が必要です。
- 血便、粘血便
- 体重減少
- 発熱
- 夜間に目が覚める下痢(睡眠中の下痢)
- 貧血を指摘された
- 家族歴(大腸がん、炎症性腸疾患など)
- 50歳以上で新規に症状が出た
「下痢のタイプ」を整理すると原因が見えてくる
診療では、下痢を大まかに分類して整理します。
- 水様性下痢(感染後、薬剤、胆汁酸、内分泌など)
- 脂肪性下痢(吸収不良の可能性)
- 炎症性下痢(血便、発熱、炎症性腸疾患など)
また、「便秘と下痢を繰り返す」「外出前に悪化する」などはIBSの示唆になりますが、レッドフラッグがあれば別です。
当院で行う評価・検査
慢性下痢では、原因を決め打ちしないことが重要です。
- 問診(期間、便性状、食事、ストレス、薬、海外渡航、体重変化)
- 血液検査(貧血、炎症、栄養状態、甲状腺など必要に応じて)
- 便検査(感染、炎症の評価など状況に応じて)
- 必要に応じて大腸カメラ(炎症、腫瘍、潰瘍の評価)
検査で「重大な病気が否定できる」だけでも、治療方針が立てやすくなります。
よくある質問(FAQ)
Q1:過敏性腸症候群(IBS)かどうかはどう判断する?
A:症状のパターンは参考になりますが、血便・体重減少・貧血などがある場合はIBS以外の鑑別が必要です。必要に応じて検査で確認します。
Q2:市販薬で様子見していい?
A:一時的にはよい場合もありますが、2週間以上続く場合は原因整理が重要です。レッドフラッグがあれば早めに受診してください。
Q3:大腸カメラは必須?
A:症状・年齢・血便や貧血などの有無で判断します。必要性を診察で説明したうえでご提案します。
まとめ
慢性下痢はIBSだけとは限りません。
危険なサインがないかを確認し、必要なら検査で原因を整理しましょう。
お困りの場合はご相談ください。
にしな内科(立花駅前)
消化器内科・内視鏡診療
副院長 鍋嶋 克敏
にしな内科
JR神戸線立花駅を下車、駅直結の徒歩1分、雨にぬれずに来院できます。アクセス良好につき、尼崎市、神戸市、西宮市、芦屋市、伊丹市、大阪市など各方面からも多くの患者様にご来院頂いております。
副院長:鍋嶋 克敏 医師紹介