COLUMN
医療コラム
胃カメラとバリウム検査の違い|健診でどちらを選ぶ?医師がすすめる理由
尼崎市立花駅前の「にしな内科」で消化器内科・内視鏡診療を担当している副院長の鍋嶋克敏です。
健康診断や人間ドックでは、「胃カメラ」か「バリウム検査(胃透視)」のどちらかを選択できることがあります。どちらを受けるべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
今回は、それぞれの特徴と違い、そして医師の立場から見たおすすめの検査についてお話しします。

胃カメラ(内視鏡検査)とは
口または鼻から細いカメラを入れて、胃や食道、十二指腸の粘膜を直接観察する検査です。
粘膜表面のわずかな色調変化まで見えるため、早期の胃がんや小さな病変を正確に発見できるのが大きな特徴です。
必要に応じてその場で組織を採取したり(生検)、ポリープを切除することも可能です。
鎮静を使用すれば、眠っている間に楽に受けることができます。
バリウム検査(胃透視)とは
炭酸の粉末で胃をふくらませ、白い造影剤(バリウム)を飲んでX線で胃の形や動きを撮影する検査です。
胃壁の凹凸や変形、潰瘍跡などを全体的に確認できます。
バリウム検査のメリット
バリウム検査にも次のような利点があります。
- 施設が多く、健診で受けやすい
健診センターや会社の健康診断など、多くの施設で受けられます。 - 胃全体の形や動きを評価できる
粘膜表面だけでなく、胃の位置異常・変形・通過の具合など、構造的な問題も把握できます。 - 過去からの比較がしやすい
毎年バリウムを続けている方は、同じ条件で経年的な変化を追いやすいというメリットもあります。
ただし、早期がんや小さなポリープの発見は胃カメラに劣る点が最大の課題です。
また、検査後に便秘になりやすく、しっかり水分をとる必要があります。
胃カメラとバリウムの違い
| 比較項目 | 胃カメラ | バリウム検査 |
| 観察方法 | 直接カメラで観察 | バリウム+X線撮影 |
| 精度 | 高い(早期がん検出に優れる) | やや低い(粘膜病変は見逃しあり) |
| 苦痛 | 鎮静ありで軽減可能 | 吐き気・げっぷが出やすい |
| 検査時間 | 約5〜10分 | 約5分 |
| 生検・治療 | 可能 | 不可 |
| 放射線被曝 | なし | あり |
| 保険適用 | 医師の判断で可 | 健診目的が主 |
健診で胃カメラを選ぶメリット
- がんやポリープを早期に発見できる
粘膜を直接観察できるため、早期の小さながんも見逃しにくい。 - 再検査の手間がない
バリウムで異常を指摘された場合、最終的に胃カメラが必要になることが多いため、最初から胃カメラを選ぶ方が効率的です。 - 放射線被曝がない
繰り返し検査しても身体への負担が少なく、若い方にも安心です。
医師が自分で受けるなら?
私を含め、多くの消化器専門医は、自分自身や家族には胃カメラを選びます。
理由は、「精度が高く、確実に確認できる」からです。
バリウムは手軽ですが、見落としを避けたい立場としては、直接確認できる胃カメラを選ぶとほうがいいかと思います。
にしな内科での胃カメラ
当院では、最新の細径スコープを導入し、鼻からでも、鎮静を使って眠ったままでも検査が可能です。
「苦しくない」「安心して受けられる」胃カメラを目指しています。
健診でバリウムを受けていた方も、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
バリウム検査は手軽で健診向きの検査ですが、精度と確実性を重視するなら胃カメラが圧倒的におすすめです。
とくに、ピロリ菌陽性歴のある方や胃の不調が続く方、家族に胃がんの既往がある方は、一度しっかりと胃カメラで確認しておきましょう。
にしな内科(立花駅前)
消化器内科・内視鏡診療
副院長 鍋嶋 克敏